恐怖と欲望のガールズライフ

えーえんと勉強中。基本的に読書や映画の記録。

『チワワちゃん』雑記 わたしたちはなにを共有できるのだろう

『チワワちゃん』鑑賞。好きな映画だった。ある人間の生の一瞬、もしくは俳優のいちばんの輝きを閉じ込めた映画。花火、閃光、刹那。そんな言葉でたとえられる「青春」そのものとしか言いようのない瞬間を切り取ったこの映画には、めまぐるしく変わる場面す…

断章・なぜ書くのか

いちばん親しい人に、「なにがなんでも文脈を読みとってやろうとする気概が感じられない」と言われた。そういわれると、たしかにわたしは「読み書き」が苦手なんじゃないかと感じる。執着が足りない。そしてそれはきっと、世界への愛情が足りないのだ。 * …

備忘録(映画)

定期的に書かないと備忘録すら忘れてしまう。 映画 ・ダニー・ボイル監督『イエスタデイ』 世界中が停電した夜、ビートルズが消えてしまった!レコードもなく、検索にも引っかからない!ということは、自分の曲だとして歌ってもいいのでは……?というイギリス…

わたしたちには構造しかない?

ひさしぶりのビボウロク。 本【既読・未読雑多】 野谷文昭『20世紀ラテンアメリカ短編選』(岩波文庫) 当然のように他人の目をくり抜こうとする荒唐無稽な人間が出てくるように、ラテンアメリカ文学は一筋縄では読めない。とはいえ、人間とはなにか、という…

わたしを明け渡さない

東京に行った友人の名前をネットニュースで見つける。彼女は東京で居場所を見つけたのだと思うと、うれしかった。この世界のどこかでわたしの信頼する人が活躍する、これよりも背筋がシャキッとすることがあるだろうか。地を歩きはするけれども、どこかで鳥…

グザヴィエ・ドラン『Mommy』覚書 ※ネタばれ含む

※古いけど前の文章が出てきたので。 「愛がすべてを変えてくれたらいいのに」 これは『わたしはロランス』のキャッチフレーズ。彼の映画はこの軸で考えるのがいちばんわかりやすいと思う。『マイ・マザー』では近すぎるがゆえに母と子は反発し合って、『胸騒…

この季節の最後の悲しさはあなただけのものじゃない

わたしはわたしの言葉のうちでしか思考できないし、思考のうちでしか言葉を紡げない 詩と幻視――ワンダーは捏造可能か【前編】|早稲田文学女性号刊行記念シンポジウム|webちくま(1/3) 恋愛感情が主に書かれてるんですけど、すべてが悲しいですね。何が悲…

想到了好事

先週から冷え込み。きのうの朝は路面が凍結しており、ツルツルはしゃいでおりました。布団のなかは湯たんぽでびっくり快適で、外に出れば凛とした寒さで空気が冴えわたり、冬はいいことばかりだと思いながらも、それ以上に布団から出る瞬間の部屋の冷たさに…